全国各地の巨樹・古木林等は緑豊かで快適な環境をつくる貴重な資源でもあり、地域の人々によりふるさとのシンボルとして、保存、保護が行われています。しかしながら、これらの樹木の中には、開発や環境悪化及び高樹齢化により、樹勢の著しく衰えたものも認められ、適切な保護対策が緊急の課題となっています。林野庁では、これらの諸問題に対する施策として、平成三年度から、樹勢回復や管理手法に関する技術開発を進めるとともに、(財)日本緑化センターによる樹木医の認定事業の支援に努めています。この事業による認定者の全国各地での樹木の診断・治療の様子が、新聞・テレビなどのマスコミに取り上げられ、社会的に高く評価されて最近では樹木医の資格ができ女性の進出が増えています。
樹木の治療をするのであれば、特に資格は必要ありません。しかし、樹木医と名乗る為には日本緑化センターが行う資格審査に合格し登録された人だけとなります。受験資格として、樹木の診断や治療などに関する7年以上の業務経験が必要でしたが、2004年より若い樹木医を育てる為、樹木医補資格認定制度がスタートしました。樹木医補資格養成機関に認定されている専門学校などでは、実務期間が短縮されます。樹木の知識のほか、土壌の管理など、周囲の環境などの知識も必要な仕事です。