エレベーターの各機器類は工場で製作されて工事現場に搬入されるが、これらの機器類を組み合わせ、所定の位置に据付け、安全に運転できるようにするのが仕事です。
据付作業は通常ビルなどの構造物ができあがってから始められ、揚重(機械室、各階乗場への機器の搬入)、芯出し(機器の取付位置を正確に決める作業)、乗場出入口装置の据付け、ガイドレールの取付け、機械室内の機器類の取付け、かごおよびつり合い重りの組立て、試運転調整などがあります。
また、機器の取付と並行して、電気の配管、通線、結線を行います。
最後に調整、試運転を行い、所轄の行政官庁の竣工検査を受けて完了します。
特に資格は必要ありません。
一般には、学校を卒業後エレベーターメーカー、またはメーカーの協力会社の建築設備の保守・管理を行っている会社に入社し、基礎教育を受けます。据付現場では、現場の監督者や据付技術に熟練した先輩達から、実際の作業を通じて実務訓練が行われます。「ガス溶接技能者」、「玉掛技能者」、「足場の組立て等作業主任者」などの資格取得を視野に入れておくと将来有利となります。
所定の期間の実務経験を積んだ後、国土交通大臣の指定する講習を受講し、「昇降機検査資格者」の資格を取得しておくと有利です。