鉄やアルミ、銅などの金属を切削加工する機械を工作機械といい、その代表が旋盤とフライス盤です。旋盤が加工物を回転させながら刃に当てて、こけしのように削り出すのに対して、フライス盤は加工物を固定し回転刃を動かして平面、溝、穴などを削り出します。
NCフライス盤工は、まず、加工図面を正確に理解し、作業指示に基づいて加工物に対して工程数、基準点、加工方法などの手順と使用する切削工具やクランプ(締付け)方法を検討し、工程を決めた後、各工程での具体的な加工順序を決め、工具とそれに対応するプログラムを作り、実際の加工作業を開始します。
空運転や試し削りをしながらプログラムをチェックし、測定器で寸法を計測し、図面で指示された加工精度に仕上げます。NCフライス盤では加工の種類が変わるごとに手で工具を交換するが、この工具交換を自動的に行うようにしたものがマシニングセンターです。マシニングセンターは生産性が高く、自動車、電気製品など大量生産を行う製造工場及び超精密金属加工(金型や航空機部品)で利用され、現在主力となる加工技術として活躍しています。
特に必要な条件や資格はありません。
関連する資格として、厚生労働省が実施している技能検定の「機械加工技能士(数値制御フライス盤作業)」があり、2級は実務経験2年以上、1級は実務経験を7年以上有することが受験資格になっています。
適性能力としては、平面・立体の図形を理解できる空間判断力や、プログラミングのために数理能力が求められます。必要な知識としては、工作機械、切削加工法、切削工具、材料、プログラミング、測定法、図面の読み取りなどが挙げられます。また、実技能力としては、NCフライス盤の的確な操作、NCプログラムの作成、加工の段取り、加工状況に対する的確な判断と素早い対応などが求められます。