溶鉱炉で製造された溶銑(溶けた銑鉄)は、炭素が多く、不純物がかなり含まれているので、硬くもろい欠点があり、これを粘りのある鉄に変えるために転炉を使って精錬を施し、鋼の性質に有害な作用を及ぼす不純物を取り除くのが仕事です。製鉄業の中では、製品の品質・生産・能率に直接影響を与える重要な職種です。
製鋼工の仕事は、通常、原料職、炉前職、二次精錬職、造塊職、連鋳職に分類されます。
特別な条件や制限はなく、高校卒業程度で、健康で勤勉な性格の持ち主ならば、製鋼工になることができますが、溶鋼を扱うため、安全面では細心の注意が必要で、集中力や勘の鋭さが要求されます。 また、設備の操作や計量の読み取りは、てきぱきと行っていかなければならず、機敏な運動神経と判断力の持ち主であることが望まれます。 グループ作業が多いため協調性があること、吹錬計算や温度・成分調整などを行う計算力、自動化・コンピュータ化に対応していく理解力・適応力も必要です。