視機能に障害のある人々に機能の回復のための矯正訓練や検査を行う専門的な医療技術が視能訓練です。優れた技術と細やかな心遣いを必要とする仕事です。
眼科検査では、医師の指示により、精密光学機器などの検査機器を使い、患者の視力、視野、色覚、光覚、調節力、眼球運動、両眼視機能といった目の構造や機能を調べる。こうした測定結果は、どのような異常があり、どのような治療をしたらよいのかを医師が判断するための基礎資料となります。具体的には、専門の器具を使って患者の眼に様々な光刺激や図形刺激などを与え、それがどのように患者に見えているかを測定することで、弱視や斜視の検査をします。
その検査結果をもとに、医師と相談して矯正訓練のプログラムをつくり、症状に応じて光学機器を操作して訓練を行っていきます。
毎年1回行われる国家試験に合格する必要があります。試験に合格すると、厚生労働大臣の免許を受けて視能訓練士となります。受験資格は、文部科学大臣や厚生労働大臣の指定する視能訓練士の養成校で、1年から3年以上在籍して必要な技能と知識を習得した人が対象になります。 養成校の入学試験を受験するには、高校または短大・看護学校・保育士養成校を卒業していることが条件となります。 検査や訓練は患者とのコミュニケーションに基づいて行われるため、正確な検査結果を出して訓練効果を高めるには、患者とのコミュニケーション能力や、患者への思いやりが求められます。